
株式会社
日立テクニカルコミュニケーションズ 様
小林 様
当社
armo[アルモ]を利用して復帰された方はいらっしゃいますか?
小林様
armo[アルモ]も導入してから、昨年秋と冬に計4人の方が復帰しました。
さらに春に復帰した方が多いので、合計7人ぐらいですね。
当社
全体としてarmo[アルモ]のご利用人数は変わりませんか?
小林様
そうですね、常時10人ぐらいが活用しています。
当社
お気づきかと思いますが、じわじわと機能も増やしています。
小林様
嬉しいですね。宜しくお願いします。
当社
WLB施策の整備を本腰いれて取り組むようになった背景をお聞かせ頂いても宜しいでしょうか?
小林様
よく聞かれる質問ですが、説明するのが難しいんですよね。
大きな会社は制度も多く、女性の割合は10%といった場合が多いですよね。
当社は意図したわけではなく、20年という歳月をかけて男女比率が半々となり、それに伴い、自然と育児休業を使う人が増加し、当たり前のようにワーク・ライフバランスに関する取り組みが始まりました。
女性の割合が高いため、育児休業を利用する人が昔からいたんですよね。
その上、育児休業から復帰する人が多く、ここ10年位は途切れたことがないので、女性も男性も関係なく職場全体で自然と育児休業制度がなじんでいきました。
当社
自然になじむようになったというのは驚きですね。
小林様
もう一つ理由としてあげられるのは、業務内容が特殊というのがあると思います。
テクニカルコミュニケーターという専門職が大規模で集まっている企業は他には中々ないんですよね。
技術を有している社員がライフイベントのために抜けてしまうというのは、会社にとって女性だろうが男性だろうが非常に困るんです。
営業やSEなどは足りなくなったときに派遣会社からお願いできるかもしれませんが、私達の場合技術を身に付けるのに3~4年と時間がかかるので、優秀な人材を手放したくないというところに経営目的として大きなウエイトを占めています。
特に、女性の技術者が半分を占めているので、出産や育児でみんな辞めてしまうと単純に技術が逃げるということになってしまうんですよ。
当社
代わりが利かない業務なんですね。
小林様
そうですね。
「人が財産」という考え方がベースになっているのだと思います。
社員から出てきた意見もトップに届きやすいので、総務なども動きやすく、徐々に風土や会社や社員の意識を自然に調整することができてきました。
当社
「人が財産」という考えを基に、自然と社員全員で風土を作りあげてきたというのはすばらしいですね。
小林様
特殊な業務だったということと、女性が半分ということがうまく重なって無理せずに自然と風土ができたようです。
普通に必要なことを進めていたら、世の中でワーク・ライフバランスが注目されるようになってきて、特別な事をしてるつもりはなかったんだけれども、どうやら私たちは進んでいるらしいと自覚したという感じですね。
社会が後からダイバーシティーだワーク・ライフバランスだと騒ぎ出してきました(笑)
当社
今お話にもありましたが、他と比べて進んでいると言われているのは何故だとお考えでしょうか?
小林様
実を言うと制度的には法定どおりのため、特に進んでいるわけではないと思います。
しかし、女性が社員の半分を占めていて、女性管理職が35%いる、という女性の活用が多いところがすごいと評価されます。
けれども、それは意識してやっているわけではなく、女性が長期で働くなか実力主義で自然になっただけなんですよね。
当社
取り組みをする上で課題はありますか?お話聞いている感じだとあまりなさそうですが。
小林様
女性に関しては整備も整っていますし、モデルケースもたくさんいるため、心配せずに働ける環境になっています。
もっと制度を整備してくれという声も昔はあったのですが、法定どおりでも復職している方が沢山いますし、最大1年半という休職期間がちょうど良いという声もあり、ここ1、2年で育児休職に関する要望は殆どなくなりましたね。
次に何を取り組むべきかと考えると、残り半分いる男性への対応が今後の課題ではないかと思います。
当社
育児休業とられている男性社員さんはいらっしゃるのでしょうか?
小林様
残念ながらそれが、ゼロなんですよね。
当社
専業主婦家庭が多いというのもあるかもしれませんね。
小林様
そのような家庭を持つ方が大多数だと思います。
そうすると、男性社員が育児休業を取った場合、家庭での収入がゼロになってしまいますからね。
一般的によくある「配偶者が専業主婦だと育児休業は取れない」という、配偶者要件は去年に制度撤廃をして、誰でも休業を取れるようにしたのですが、育児休業を取る男性社員は、まだ出ないですね。
当社
一番の原因は収入面でしょうか?
小林様
仕事の調整が上手くできないとか、育休中の間無給になってしまうというのがネックになっているようです。
有給をうまく使えるような仕組みにしてあげないといけないなとは考えています。
女性と違って、男性は長期に育児休業をとるのは難しいと思うんですよね。
だから、良い仕組みを作って短期でも育休がとれるようにできればと思っています。
今考えている一番の方法として、自分の持っている積立年休制度という制度を利用する方法です。
今年中に制度整備に取り掛かれたらいいなと思っています。
当社
ますますこれから充実していきそうですね。
小林様
育児や家事など他人を世話するという大変さは、一度経験してみないとわからないですからね。
男性社員にも育休を取ってもらって、是非経験してもらいたいです。
当社
うーん。今、会社と育児どっちがストレスたまるのか、想像してみていますが・・・
小林様
絶対育児ですよ。私も復職した初日に仕事があって本当によかったと心から思いました。
当社
armo[アルモ]を導入されていて良かったというご意見はありますか?
小林様
人事担当者にメールをしやすくなったという意見があります。
小さな内容も気軽に問い合わせをもらうようになったので、総務としても休職者とのコミュニケーションが取りやすくなりました。
当社
armo[アルモ]をコミュニケーションツールとして活用なさっているのですね。
当社
小林様は、総務担当であり、先輩ママでもありますが、休業者の方とコミュニケーションを取られる際に、気をつけていることなどはありますか?
小林様
子供の年齢等相手の立場になってコミュニケーションを取るよう気をつけています。
他にも前向きになれるようなコメントをつけるようにしていますね。
復職する直前の人へのメッセージには、特に気をつけています。
当社
それは何故でしょうか?
小林様
仕事と育児の両立という新しい生活は、これからどうなるかわからないから、不安に思ってしまうんですよね。
そのため、具体的で前向きなコメントが送られてくるarmo[アルモ]アドバイスが好評ですよ。
当社
そうですか!ありがとうございます。
当社
社内でarmo[アルモ]を活性化するためのポイントはありますか?
小林様
知り合いに依頼されて、育児と仕事を両立しているお母さんの意見を聞こうと、個人的にメールしたことがあるのですが、そのときは98%ぐらい返信メールが返ってきたんですよね。それも、すごく長いメールを送ってくださる方もいました。
その中で、「小学校入ってからのほうが大変」という意外な声を得ることできました。
小学校は学童とかPTAとかのイベントが意外に多く、保育園は実はものすごく手厚く良いところなんだよ、という声が多かったです。
当社
皆さん悩みはあるけれども、聞かれていない問題をわざわざarmo[アルモ]に公開しないのかもしれませんね。
小林様
そうですね。
いくつか質問を限定して送ると、意外に声が返ってくると感じました。
当社
呼び水のようなものがいるかもしれないですね。
小林様
「ただ語る」のは難しいので、質問を送ったり、短い情報を求めたほうが、返事がしやすいのかもしれませんね。
当社
これからワーク・ライフバランスを推進していく上での目標はありますか?
小林様
マイルストーンは、男性の育児休業者を出すことです。
そのために、休業を取りやすい仕組みつくりをしていきたいと思います。
最終的に到達したいのは、会社が何かしなきゃいけないという状況がなくなることですね。
そして、社内だけに留まらず、何もしなくても、全員がワーク・ライフバランスを保てる日本になればいいと思っています。
そのために企業として目の前の課題をクリアしていきたいです。
当社
その願いは弊社も同じです。
小林様
私達は、ワーク・ライフバランスを推進しなくてはという義務感で始めたわけではないので、今の状況に少し違和感を感じています。
やりなさいと言われるからやるというのではなく、みんな自然に実行できるよう、社会や常識が変わっていけばいいなと思います。
小林様
おそらく個人ベースでは「仕事と家庭を両立したい!」と思っているのに、会社に属してしまうと、そうは言えない時代だったんですよね。
これからは、当たり前のように仕事と家庭の両立について、ちゃんと言える風土をつくっていくのが会社の役目だと思います。



